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料理漫画総ざらい

 

今回は料理マンガということで、ミシュラン風にオススメ度を ★マーク で表現してみました。満点は5つです。
それと、単行本化されていない作品はきりがないので省略させていただきます。
コンテンツの原稿制作:管理人の兄


リストの追加(03/1/21)
「喰いタン」、「口福の人」、「酒蔵」を追加

料理漫画リスト追加及び補足(02/10/6)
今回大幅に作品解説等を更新してみました。このためにずいぶん古本屋にも通ったのですが、正直得たものは少なかったです。
ジャンルを形成するということはこのように毒にも薬にもならない作品が大量に発生することなのだろうかなどと考えてしまいました。
なお、単行本の巻数は特に断りが無い場合は初版のものです。また、現在連載中のものの巻数は平成14年10月現在です。
それでは引き続き情報等ございましたらご連絡いただけますと幸いです。
なお、おまけとして最後に
「料理アニメ総ざらい」を追加しました。

 

 

まずは、少年漫画の料理漫画について紹介しましょう。

 

『包丁人味平』(著:ビック錠 掲載:週刊少年ジャンプ 単行本:全23巻)
料理漫画はここから始まったという説に異論を唱える人は少ないでしょう。ジャンプのお家芸ともいえる「勝負と無縁の題材による少年漫画」の最初期の作品にあたります。
当初は日本料理という特殊な世界や、大衆料理の裏側を見せる職人漫画でしたが、包丁果し、点心礼勝負、荒磯勝負、カレー戦争、ラーメン祭りと次々に新しい題材に取り組み、勝負物となっていきました。
中でも最もオススメなのは、カレー戦争編です。この章はこれまでのようなイベント的な勝負ではなく、カレーショップをオープンし、経営を行うというもので、ライバルのカレー店との駆け引きを含む経営戦略が要求され、ただ単に美味いものを作ればいいというわけではないという非常にアダルトな雰囲気が漂っていました。
未だに自分は本作を連続ストーリー物の料理漫画の最高峰だと思っています。
(包丁人味平に登場した料理の一覧はこちら
オススメ度:★★★★★ 






続いては『スーパーくいしん坊』(著:ビック錠 掲載:月刊少年マガジン 単行本:全9巻
味平が長編料理漫画の基礎を作った作品なら、こちらは短編型の料理漫画の基礎を作った作品といえます。
1.凄腕だが傲慢な料理人の登場
2.それに反発する主人公
3.料理勝負
4.熟練の技を披露する料理人
5.対してアイディアで勝負する主人公
多少のアレンジはあっても、これ以降の(特に少年漫画の)料理漫画は殆どがこのパターンです。
コミックス4巻までは完全に1話完結で無駄が無く面白いのですが、5巻以降はどうしたことか原作の牛次郎の名が消えて、3〜4話完結になってしまいます。この部分がマイナス要因です。
(スーパーくいしん坊に登場した料理の一覧はこちら
オススメ度:★★★★






『熱いですよ』(著:原田久仁彦 掲載:少年ビックコミック 単行本:全2巻
著者の原田久仁彦は「プロレススーパースター列伝」の著者として有名です。
本作は自分の知る限り、原田氏の格闘技以外を題材とした唯一の単行本化作品です。
また、掲載誌の少年ビックコミックは現在のヤングサンデーの前身で、創刊時はまんがくんという雑誌名でした。
少年ビックコミックだった期間は短く、以上の点から本作はかなりの珍品といえるでしょう。
対象をラーメンのみに絞った初の漫画ですが、特に見るべきものはありません。
オススメ度:★★





味平以降、少年漫画での料理漫画はヒット作が無く
『ミスター味っ子』(著:寺沢大介 掲載:週刊少年マガジン 単行本:全19巻
の登場を待たなくてはなりません。
内容ですが、一言でいうと正直無駄な引き伸ばしが多すぎます。これは相当なマイナス要因です。
あと、料理が美味そうに見えない。たぶん自分では作ってみていないでしょうなあ。
しかし、良い部分もあります。最終章及び最終回は大変綺麗にまとまっています。
それと面白いのが、スーパーくいしん坊を相当意識しているような部分が見られることです。
主人公陽一くんのライバルの作る料理がスーパーくいしん坊の主人公香介くんが作った料理にそっくりだったことが1度ならずあったのです。
オススメ度はおまけして
★★★





『美味パラダイス』(著:ほんまかずひろ 掲載:週刊少年サンデー 単行本:全4巻
『私立味狩り学園』(著:谷上俊夫 掲載:週刊少年チャンピオン 単行本:全11巻
この2作は、後述する「美味しんぼ」のヒットによる雨後の筍といって差し支えないでしょう。
特に前者は主人公を女性にするなど、わかりやすい人気獲得策が涙を誘います。
オススメ度★★
対して、後者ですが、こちらは意外な掘り出し物です。味狩り学園とは主人公の竜馬が通う学校(おそらく専門学校)で、序盤はこの学校が参加した料理大会。

(「私立味狩り学園」少年チャンピオンコミックス1巻P.146より)
漫画メシ心を強く刺激されるジェ・ル・ベルティージュ。
これを読んた当時、この料理にチャレンジしたけど、うまくいかなかったなあ・・。


後半は竜馬個人がライバルたちと競いあうサバイバルマッチが中心になっています。
毎回、かなり厳しい制限が授けられ、その中で美味いものを作るというのがなかなか新鮮でした。
とくに40種類の必須栄養素を全て含む完全料理の創作というのは、料理漫画の中で初めて栄養という部分に注目した題材ではないかと思います。
マイナーな本作ですが、一読の価値はあります。
(私立味狩り学園に登場した料理の一覧はこちら
オススメ度:★★★★★





『将太の寿司』(著:寺沢大介 掲載:週刊少年マガジン 単行本:全27巻 全国大会編:全17巻
はっきりいって自分は本作が嫌いです。題材を寿司一本に絞ったのは、人によってはより深く掘り下げられるようになったと評価するかもしれませんが、自分は味っ子の頃の自由度が失われたと感じました。
さらに、1つのネタを持たせるための引き伸ばしは健在。
それどころか、ストーリー全体についても失笑してしまうほど無茶な引き伸ばしが行われています。
主人公の将太が参加した「新人寿司職人コンテスト」。同じ鳳寿司の先輩、佐治との決勝戦を制し、将太が優勝したと思ったら、これは東京都の大会でこのあと全国大会があるといいだし、翌週から『将太の寿司 全国大会編』とタイトルは変わるわ、佐治はリベンジのために店を変えて他の県の代表として出て来るわ(時期的におかしいだろ、何故東京大会が終ってから他県でエントリーできるんだよ)、大会が始まる前に対決した凄腕の出張料理人は「寿司職人としては新人だから」という理由で他の県の代表になって出て来るわ、たかが新人寿司職人のコンテストで全員何日も店休んだり、日本全国廻って各地の名産で寿司を作ってり、もう、シッチャカメッチャカです。
オススメ度ですが、読むのは時間の無駄なので本当はマイナスをつけたいくらいです。 





『鉄鍋のジャン』(著:西条真二 掲載:週刊少年チャンピオン 単行本:全26巻
かつて「中華の覇王」といわれた秋山楷一郎の孫、秋山ジャン。彼が日本最高峰といわれる中華料理店 五番町飯店にやってくるところから物語は始まります。
五番町飯店オーナーの孫娘、キリコとの対立を経て、新人中華料理人コンテストを始め、様々な料理勝負を繰り返すのですが、特色としては主人公ジャンを含め、ライバルたちにそれぞれ、座右の銘があることでしょう。
そして当然主人公としては「料理は心だ」というところなのでしょうが、本作はちょっと違います。
ジャンは「料理は勝負だ」とうそぶきます。そして実際美味いと言わせるためなら何でもやります(それどころか勝負に勝つためなら試食する人、審査員や客がどうなってもいいという料理を作ったりします)。
ようするに『美味しんぼ』や後述する『中華一番!』の敵役が主役になっているわけです。
『美味しんぼ』との差別化という点では一番成功している作品といえるでしょう。
オススメ度:★★★★





『中華一番!』(著:小川悦司 掲載:週刊少年マガジン 単行本:全5巻 真・中華一番!:全12巻
意外にも今回紹介した料理漫画中、唯一舞台が日本以外(中国)で主人公が日本人ではない(中国人)作品。
また、年代も作中はっきり語られてはいませんが、19世紀ではないかと思われます。
本作は当初週刊少年マガジンで連載しましたが、力及ばず約半年で連載終了。


(「中華一番!」少年マガジンコミックス1巻P.28より)
「ヘビーすぎるぞ。」のセリフが、なんか知らんけどいいですなあ。
「中華一番!」の最高傑作は、なんといっても3巻に収録されてるピラフとチャーハンの対決だ。
まさに爆発するような面白さだよ。

しかし、マガジンspecialで1話完結の読み切り形式で連載したところ人気が再燃。
再度週刊少年マガジンで『真 中華一番!』として連載開始。その後アニメ化もされるヒット作となりました。
それにしても、一度対戦した相手が仲間になるパターンや、敵組織の幹部との対決、伝説の厨器探し等極めてジャンプ的な作品です。
この作品が掲載されたのが、丁度マガジンがジャンプから売上1位の座を奪った時期であることを考えると誠に感慨深い作品です。
(中華一番!に登場した料理の一覧はこちら
オススメ度はおまけして ★★★★





『あらかると』(著:武村勇治 掲載:増刊少年サンデー 単行本:全5巻
主人公の隣家のレストランのオーナーシェフが亡くなってしまい、レシピが失われたかと思ったところ、
主人公が記憶を頼りにその味を再現し、それをきっかけに料理の道に入るというもの。
正直毒にも薬にもならない作品です
オススメ度★★





『喰わせもん』(著:寺沢大介 掲載:週刊少年マガジン 単行本:全4巻
再び味っ子路線の無国籍料理の戻りましたが、さすがに飽きられたようです。
わずか単行本4巻で連載終了。内容は推して知るべし。
オススメ度★★





『虹色ラーメン』(著:馬場民雄 掲載:週刊少年チャンピオン 単行本:7巻 以下続巻
生まれて初めて食べたラーメンのおいしさに感動した主人公榊太陽がラーメン屋の主人を助けてバイトするが、それが学校にばれ、処罰を受けそうになる。
しかし、仲間の一人が機転をきかし、ラーメン部を設立。
部活の一環として認めさせてしまうという序盤が強引だけど結構お気に入り。
これって、料理一辺倒にならずに部活の側面を出せるいい設定だと思います。
オススメ度★★★





『焼きたて!!ジャぱん』(著:橋口たかし 掲載:週刊少年サンデー 単行本:3巻 以下続巻
日本人の好みにあうパン、ジャぱんの創作にかける少年一馬の物語。
これは料理漫画といえるかどうかギリギリのところだと思いますが、数少ない現在連載中の作品なのでご紹介を。
著者の橋口たかしはアニメ化もされたヨーヨー漫画「超速スピナー」の作者です。
このスピナーのときは作品のトーンからギャグ描写は控えていたものと思われますが、本作では全開です(もともとギャグマンガ出身)。
この人のギャグセンス、自分は好きなのですが、人によっては引いてしまうでしょうねえ。
オススメ度★★★





少年漫画における料理漫画は以上です。
では続きまして、児童漫画に移りましょう。
「児童漫画に料理漫画なんてあるのか?」とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、あるのですよ、しかも禁断の扉を開けてしまった怪作が。

『OH!MY コンブ』(著:かみやたかひろ 掲載:コミックボンボン 単行本:全12巻
本作のコンセプトは「リトルグルメ」です。
これはなにかといいますと、「既存のお菓子を組み合わせて新しいお菓子を作ろう」というもので、連載当初はまだましというか、少なくとも食えそうなものが出ていましたが、読者にリトルグルメのアイディアを募集し始めたあたりから、急上昇する人気とは裏腹に怪しいものが増えました。
まあ、具体的にどんなものが紹介されたかは本作を読んでもらうのが手っ取り早いのですが、少しだけ例をあげますと、「プリンに醤油をかけるとウニの味」、「きゅうりに蜂蜜をかけるとメロンの味」というのは少なくとも自分は本作で初めて読みました。
本作はアニメ化もされており、漫画をきっかけにしてブームを起こすというメディアミックス企画でボンボンがコロコロに対してはじめて先駆けた作品です。
ちなみに本作の原作(というかおそらくコンセプトプランナー)はあの秋元康です。
こういうのが好きな人にはオススメできるのですが、
そうでないと辛いので
オススメ度★または★★★★





『グルマンくん』(著:ゆでたまご 掲載:少年エース 単行本:全4巻
ウーン、本作はなんと表現したらいいんでしょうか。
一言でいうと、味もさることながら、テーマやコンセプトに合わせた盛り付け(というか表現方法)に重点をおいた作品ということでしょうか。
ただ、それが想像を絶するというか奇想天外というか…。例をあげると、お子様ランチを車型の皿に盛り付けるのですが、その皿がモーターライズで本当に走っちゃうとか、巨大ロボット型に盛り付けられた料理が変形合体するとか(これは連載当時雑誌のグラビアに実物が紹介され読者の度肝を抜きました)、本作も言葉で説明するより現物を見てもらったほうがいいですね。
オススメ度はコンブと同様、★または★★★★


『格闘料理伝説ビストロレシピ』(著:津島直人 掲載:コミックボンボン 単行本:2巻 以下続巻)
もともとはバンプレスト発売のゲームなのですが、本作はアニメ化と同時進行のコミカライズです。
作った料理をモンスター化し、そのモンスター同士を戦わせるという、料理+デジモン+カードゲーム
という欲張りな作品です。
漫画自体は結構好きです。
アニメは未見。そしてゲームはかなりアレだという噂です。
現在連載中。オススメ度★★





続いて少女漫画 を、と思ったのですが、これが殆どないんです。
というか、レシピ紹介みたいな短いページのものはよく見ますし、1話完結型の連載の1エピソードとしてならいくらでもあるのですが、料理を題材にした長編というのがないのです。
思うに、女性にとって料理はあくまで実際に作るものであり、漫画で読むものではないのかもしれません。
それとタイトルに、お菓子や料理の名前が使われていたとしても内容が料理の漫画とは限らないのも、自分が存在に気付かない大きな一因です。
そういうわけで、自分の本棚にあった少女漫画の料理漫画を紹介しましょう。




『空の食欲魔人』(著:川原泉 掲載:花とゆめ 単行本:全1巻
食べ物にやたらと執着する男とその男の近くにいる女性のエピソードを集めた連作。
この漫画はどこがどう面白いのか説明しづらいのですが、個人的な感想で書くと男性、女性、またはその両方が、「この人といるとなんとなく居心地がいい」と感じている雰囲気が読者にまで伝わってくるというか、読んでいて気持ちがいい作品なのです。
料理漫画と言いきれないかもしれませんが。
オススメ度★★★★





『イリュージョン・フード・マスター』(著:那州雪絵 掲載:花とゆめ 単行本:全1巻
この作品は現実世界から剣と魔法の世界に召還された主人公が料理技術を駆使して冒険をするというファンタジーです。
こういうのはどのように現実世界での特技を絡ませるかがポイントなのですが、本作はかなり上手くいっていると思います。
オススメ度★★★





『食と薔薇の日々』(著:松苗あけみ 掲載:別冊少女コミック 単行本:全2巻
掲載誌が少女誌だというだけで内容的にはかなり正統派の料理漫画。
絵柄とテンポが独特なので好き嫌いが分かれるでしょう。自分は好きですが。
オススメ度★★★


『一条ゆかりの食生活』(著:一条ゆかり 掲載:ヤングユー 単行本:全1巻)
一条ゆかりの食に関するエッセイ漫画。とはいっても2/3はダイエットに関する話です。
結構本格的でためになりました。
実用性を考慮してオススメ度★★★(太っている人は★×4でもいいかも)




さて、いよいよ青年誌に参りましょう。
このジャンルでは何はともあれ、「美味しんぼ」抜きには語れないのですがとりあえず、美味しんぼ以前にあった料理漫画から。


『料理人−つくりびと−』(著:小島剛夕 掲載:漫画サンデー 単行本:全1巻(愛蔵版))
江戸時代の料理人が主人公で料理を題材とした劇画という異色作です。
残念ながら、リアルタイムで読んでいなかったため思い入れが今ひとつです。
オススメ度★★





『セイシュンの食卓』(著:タケダミリコ 掲載:フロム・エー 単行本:全4巻)
1話2ページでそのうち1ページは料理のレシピですので物語部分は1ページのみ。しかし、料理のチョイスを徹底的に安い材料及びお手軽調理法中心に行ったためか、結構なヒットとなりました。
なお、深夜番組の1コーナーとしてアニメ化もされました。
オススメ度は実用性を考慮して ★★★





さて、いよいよ美味しんぼですが、面白いことに、未だに連載が続いている作品や、ドラマ化された人気作が同時多発的に開始されているのです。
美味しんぼの後追い企画にしては時期が近すぎるようなので、業界全体に「次は料理だ」というような雰囲気があったのかもしれません。
以下はその同時期に開始した作品です。


『美味しんぼ』(著:花咲アキラ 掲載:ビックコミックスピリッツ 単行本:81巻 以下続巻
この作品が漫画界に与えた影響というのは非常に大きく、料理漫画というジャンルを定着させたのみならず、他業界にも影響を与え、また注目もされるようになりました。
本作は2年間にわたる長期のテレビアニメ化、2度のスペシャルドラマ化、実写による劇場作品化がなされています。
しかし、内容につきましては、近年非常に不満が残ります(詳細はこちらをご覧下さい)。
オススメ度は コミックス1〜5巻まで★★★★★
6巻以降☆ (ふーん、ほへーん、はふーん、あそーう。ペッ)

美味しんぼを初めて読んだとき、あまりの面白さに腰が抜けそうになった思い出があります。
その後の凄まじいヘタレっぷりの為に、今では美味しんぼの存在自体がすっかり脳裏から消え去っておりますが、当時は「味平を超えた!」と、興奮したものでした。
あれから幾星霜、先日、初期の美味しんぼを読み返したんだけど、漫画としての面白さがあまりにも素晴らしくて涙がこぼれました(←バカ)。
「ううむ、ヤマタネの米。それもファミリーライス。どうや!」(昔こういうCMがあった)、読みながら無意識に呟きつづけてしまうほどでした。
5巻くらいまでは古本屋で比較的簡単に手に入ると思うので、未読の方は絶対買いなさい。命令です。

(管理人注)







『クッキングパパ』(著:うえやまとち 掲載:コミックモーニング 単行本:69巻 以下続巻)
本作は現在も同誌で連載中です。安定した人気を誇り、一度テレビアニメ化もされています。
毎回かなり丁寧なレシピが掲載してあり、おそらく作者が一度試作しているものと思われます。
「セイシュンの食卓」の本格バージョンといってしまうと身も蓋も無いのですが。
オススメ度★★★





『一本包丁満太郎』(著:ビック錠 掲載:ビジネスジャンプ 単行本:全33巻)
さて、料理漫画の元祖が「美味しんぼ」なんて漫画が人気とあっては黙っていられないとばかりに開始したのが本作ですが、ジャンプの毎週毎週が面白ければいいという姿勢がもろに凶と出てしまった作品です。
とにかく主人公の満太郎の言動や料理勝負のルールなど、章ごとにコロコロ変わります。
例をあげると、おにぎり勝負において満太郎の相手がキャビア、トリュフ、フォアグラ入り世界3大珍味にぎりという悪趣味極まりないおにぎりを出したときです。
審査員はこのおにぎりを絶賛し、一度は満太郎の敗北を宣言しますが、満太郎は審査員にそのおにぎりは最初の一口は美味いがすぐに熱でダメになるといい、再審査させます。
しかしこれ変でしょう。痛みやすい食べ物を早く食わないほうが悪いに決まってます。
さらに言うとそういう満太郎が作ったおにぎりだって焼きおにぎりですから時間がたてば堅くなって食べられないというのに。
で、結局このクレームになっていないクレームが通ってしまい、満太郎が勝利し、他の挑戦者たちと勝負することになるのですが、今度はいちいち一人ずつ相手にするのは面倒だ、一度にかかってこいと言い出します。
それでその審査方法が、審査員が7個もおにぎりを食べられないので一口ずつ食べるように…ってその前の対戦で否定したばっかりの審査方法でしょうがそれは。
と、まあこんなふうに単行本で読むとツッコミどころ満載です。
ちなみにこの作品、OVA化されていますが、どういった人たちが見たのでしょう?
残念ながらオススメ度★
ただし、これはコミックスで読んだときの感想。雑誌でリアルタイムで読んでいるときはまた評価が変わるということを付記しておきます。




『ザ・シェフ』(著:加藤唯史 掲載:週刊漫画ゴラク 単行本:全39巻)
莫大な報酬と引き換えに奇跡の料理を生み出す幻の料理人味沢匠の活躍を描く。
一言で言ってしまうと料理人版「ブラックジャック」
とはいえ、この後料理漫画に限らず、ありとあらゆるジャンルの漫画で「フリーの天才○○」というパターンがあふれたことを考えるとまだこの作品はましなほうでしょう。
漫画喫茶で時間つぶしに読むには最適です。
ところで自分は本作の最終回を読んだことが無いのですがはたして最終回はかかれているのでしょうか?
情報をお持ちの方はご一報ください。
オススメ度★★★





『包丁無宿』(著:たがわ靖之 掲載:別冊漫画ゴラク 単行本:全45巻)
訳あって流れの料理人をしている主人公、暮流介が行く先々で行う料理勝負を描く。
作る料理が日本料理限定なのが特徴。しかし、盛り付けとか、見た目とか、季節を生かしたかどうかとか、要するに味以外の部分で勝負が決してしまうパターンが多いのがちょっと気になります。
とどのつまり、生の食材が多い日本料理では技術がある程度までいくと、あとはそういう観念的な部分でしか勝敗がつかないのでしょうか?
オススメ度★★
ちなみに、同じ出版社だったためか、「ザ・シェフ」との合作が1度ありました。
なお、たがわ靖之氏は料理を題材とした作品を多く手がけ、この他にも、『新・包丁無宿』(掲載:別冊漫画ゴラク)、『鉄火の巻平』(掲載:まんがタイム)、『味極道料平』(掲載:リイドコミック)等がありますが、平成12年6月にご逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。





この後は時期的に「美味しんぼ」の後追い企画となります。いかに差別化を図るかがポイントで、それぞれ工夫を凝らしています。成功しているとは限りませんが。


『流れ板竜二』(著:笠太郎 掲載:週刊漫画サンデー 単行本:全17巻)
ビック錠とのコンビを解消したあとの牛次郎の相方がこの笠太郎です。
漫画サンデーという掲載誌の関係か、女性がらみのエピソードが多く、サービスシーンが多いのが特徴です(しかし殆どが熟女。これってサービスか?)。
この作品は完結からだいぶたって「流れ板七人」というタイトルでドラマ化されました。
オススメ度★★
なお、笠太郎も料理漫画を多く手がけている漫画家で、この他にも『板前鬼政』、『花板虹子』等があります(共に掲載は漫画サンデー)。





『味いちもんめ』(著:倉田よしみ 掲載:ビックコミックスペリオール 単行本:全33巻
新・味いちもんめ:8巻 以下続巻)

主人公の井橋が料亭の下働きになる第1話から、以後殆ど場面を変えずに物語を進めています。
それだけにストーリー作りが難しいということが図らずも原作者あべ善次氏のご逝去により証明されてしまいました。
その後、シナリオ協力という形で原作者を変え、『新・味いちもんめ』として同誌で連載を再開、現在も連載中ですが、はっきり言ってつまらなくなってしまいました。
あべ氏のご冥福をお祈りいたします。
オススメ度★★★
「新・味いちもんめ」はおまけしてオススメ度★★





『炎の料理人 周富徳』(著:今泉伸二 掲載:スーパージャンプ 単行本:全8巻)
これはテレビ番組「料理の鉄人」で中華の鉄人として、レギュラー出演し、一躍有名人となった周富徳の自伝的作品です。
私が知る限り、実在した人物の自伝的料理漫画というのはこれだけです。
しかし、連載終了後、周富徳は脱税及びマスコミへの暴力事件で弟とともに留置所入り。
本作も絶版となってしまいました。
オススメ度★★

また、今泉伸二はその後同誌で『食卓の騎士』(単行本:全3巻)という料理漫画を連載しております。
こちらは正統派の料理漫画で「美味しんぼ」で否定された事を再否定というか、「なんでも否定すれば良いというものじゃない」的に肯定しているのが特徴です(化学調味料の使用とか)。
オススメ度★★★





『あけぼの三四郎』(著:上濃ヒロ昭 掲載:コミックバーガー 単行本:全3巻 
明治時代、日本の洋食の事始を事実を交えながらフィクション化した作品。
明治時代の人物、風俗、歴史的事実を丹念に調べ、それに洋食を絡ませたストーリーが非常に面白いです。マイナーですが拾い物。
オススメ度★★★★★





『おなかはすいた?』(著:東城三紀夫 掲載:ミスターマガジン 単行本:全7巻
一流料亭の一人息子で鋭敏な味覚を持ちながら、それを生かせないお坊ちゃま育ちの味彦。
親同士の約束で味彦と結婚するために中国からやってきたミイミイの二人が大久保リトル中華街という中華料理店が集まった通りで入れ替え戦に勝ち、徐々に店を大きくしていくというストーリー物。
店が大きくなるにつれ、スタッフ、仕入れ、経営等が難しくなるという点がきちんと描かれています。
掲載誌がマイナーなので損をした感があります。
せめてビックコミック系列での連載ならもっと人気が出たのではないでしょうか。
オススメ度★★★★

チョキチェキチェキーッ!
最初の頃は糞つまんなさそうな感じの漫画だったのね。
第1話を見たときの印象は、
「押掛け女房モノ〜!?けっけっぺっ、死んどけよ。」くらいのイキオイだったんだけど、回を重ねる毎にだんだん熱気を帯びてくるのね。
また、主人公の味彦さんがとっても素敵なの。
最初の頃は、
ミイミイ萌え〜♪とか思うんだけど、しまいにゃ、「なによ、このミイミイって子は?味彦さんはアタシのものよ、キーッ!」とか、叫び出すようになるのよ。
とにかく、これだけ熱い漫画は近頃、少年漫画でもなかなかお目にかかれないのね。
古本屋じゃあ、なかなか見つからないだろうから、ヤフオクかネットの古本販売なんかを当たるといいかもね。(管理人注)






『喧嘩ラーメン』(著:土山しげる 掲載:週刊漫画ゴラク 単行本:全17巻)
名店といわれたラーメン屋の一人息子義経が、バイクで日本中を旅しながら、ご当地ラーメンを学ぶというもの。
ウーン、やたらと連載が長かった本作ですが肝になる部分が無いのが欠点ですね。
漫画喫茶で読むにはいい漫画ですが。
オススメ度★★

土山しげるは続いて同誌で
『食キング』(単行本:16巻 以下続巻)
を開始。
北海道随一といわれるレストラン五稜郭亭のシェフ、北方健三は味の再建人といわれ、依頼されれば、客のこない店、ダメな料理人を叩きなおす…ってこれはっきり言って「愛の貧乏脱出大作戦」の漫画版です。いやもう、まるっきり。
料理のジャンルを無国籍にしたため「喧嘩ラーメン」よりも幅がありますし、1話につきコミックス1冊程度なので読みやすいことは読みやすいのですが。
オススメ度★★★





『大使閣下の料理人』(著:かわずみひろし 掲載:コミックモーニング 単行本:13巻 以下続巻)
ベトナムの日本大使館の官邸料理人 公が主人公で、日本とアジア各国との付き合い方や外交官の仕事に料理を絡めたもの。
話はまあごく普通といったところでしょう。
オススメ度★★





『ラーメン発見伝』(著:河合単 掲載:ビックコミックスペリオール 単行本:7巻 以下続巻)
普段はグータラ社員だが、夜はラーメンの屋台をひき、独立してラーメン屋を開くために修行及び資金集めをしているちゃっかり物が主人公。
普段はグータラなのに特定の仕事のときだけ能力を発揮する主人公、殆ど役に立たない女の子のアシスタント。
設定、話の展開、引き伸ばし方まで殆ど中期「美味しんぼ」と同じです。
同じ小学館だからギリギリ許されてるようなもんじゃないですか。でもつまらなくは無いです。
オススメ度★★





『Heaven?』(著:佐々木倫子 掲載ビックコミックスピリッツ 単行本:4巻 以下続巻)
レストランを舞台にした「おたんこナース」。これ以上でもこれ以下でもないです。
現在も不定期で掲載中。
オススメ度★★





『おせん』(著:きくち正太 掲載:コミックイブニング 単行本:4巻 以下続巻)
うら若き女性でありながら老舗割烹の花板であるおせんさんが主人公。
料理の選び方も、ネタも、話も面白いのですが絵にかなり癖がありますので、嫌がる人もいるかも。
ところでおせんさんはいわゆる「江戸弁」を話すのですが、これが活字で描くと恐ろしく読みづらいです。
意味はまあ通じるのですが。昔の漫画で、外人のセリフがすべてカタカナで書いてあったのを思い出していただければ、どの位読みづらいかわかるとおもいます。
オススメ度★★★





『貧民の食卓』(著:おおつぼマキ 掲載:コミックバンチ 単行本:2巻 以下続巻)
いかに料理の費用を安く上げるかに焦点を置いた、時節を象徴する作品。
現在も連載中。
オススメ度は実用性を考慮して★★★





『大吉蕎麦』(著:橋本孤蔵 掲載:別冊漫画ゴラク 単行本:1巻 以下続巻)
今回紹介した中でもこれだけという、蕎麦オンリーの作品。
最近リタイア後のサラリーマンの趣味としてよく取り上げられる蕎麦打ちですが、当全のごとくプロにはそれだけの技術があります。現在も連載中。
題材だけでなく内容もなかなか風変わりなので
オススメ度★★★


『華麗なる食卓』(著:ふなつ一輝 掲載:週刊ヤングジャンプ 単行本:5巻 以下続巻)
料理勝負はカレー限定。ただし、それ以外のエピソードではカレー以外の料理も出てきます。
ライバルの得意分野と得意な料理をまず紹介して、その特色を盛り込んだカレーを作るというのがミソ。
ヤンジャン連載にしてはそれほどひっぱっている印象は無いです。
現在も連載中。
オススメ度★★★



『思い出の味 大陸食堂』(著:吉開寛二 掲載:コミックイブニング 単行本:1巻 以下続巻)
大衆食堂を営んでいた親父が死に、その息子が後を継ぎ、親父が残した人々の心に残る様々な思い出の味を再現する。
まあ、「美味しんぼ」や「ザ・シェフ」で何度かあった話をメインにしたという感じでしょうか。
ちょっと面白いのは主人公の兄は料理一筋のオーナーシェフで親父の店を改装しようとしており、これまでサラリーマンをやっていた弟が店を守ろうとする点。現在も連載中。
オススメ度★★



『江戸前の旬』(著:さとう輝 掲載:週刊漫画ゴラク 単行本:14巻 以下続巻)
基本的には寿司のウンチク漫画。多少ストーリー性も有り。
無理に引き伸ばさないだけ「将太の寿司」よりはマシといったところでしょうか。現在も連載中。
オススメ度★★


『音やん』(著:中村博文 掲載:週刊アクション 単行本:17巻 以下続巻)
基本的には寿司のウンチク漫画。多少ストーリー性も有り。
無理に引き伸ばさないだけ「将太の寿司」よりはマシといったところでしょうか(って「江戸前の旬」の項と同じじゃないかと言われそうですが、本当に殆ど同じなんです。
掲載誌のカラーのお好みのほうをというところでしょうか)。現在も連載中。
オススメ度★★


『おかわり飯蔵』(著:大谷じろう 掲載:週刊ヤングサンデー 単行本:4巻 以下続巻)
街で古道具屋を営む主人公陣内飯蔵が料理の腕を振るい人々の悩みを解決する。
原作者の魚柄仁之助は元来はエッセイストで自分も(偶然)氏の本を何冊か読んだことがあるのですが、自分のことを「わし」と呼ぶ点や、語尾に「〜じゃからのう」とか古い言い回しを使う点、更にはコミックス折り返しの原作者紹介によると「古道具屋を営みながらエッセイストとして活躍」とある点など、主人公飯蔵が原作者の分身であることは容易に想像できます。
そのわりにはかっこつけすぎのような気もしますが…。
内容はまあ普通。絵柄がヤンサンらしく綺麗です。現在も連載中。
オススメ度★★


『極道包丁』(著:宮田淳一 掲載:別冊漫画ゴラク 単行本:4巻 以下続巻)
今まですねに傷を持つ男が主人公の料理漫画は珍しくありませんでしたが、もろに元やくざの料理人が主人公の作品というのは初めて読みました。
とはいっても暴力的なやくざではなく物静かな健さんタイプのやくざなのでストーリー的には「包丁無宿」と大体同じです。現在も連載中。
オススメ度★


『恋愛レシピ』(著:池部ハナ子 掲載:本当にあった愉快な話 単行本:全1巻)
この作者は同誌で普通の恋愛物を描いていたのですが、その中の料理を題材にした話が好評だったらしく、本作が描かれました。
内容的には女性向クッキングパパ。
現在ではもっと突化して毎号2頁のイラストが多い料理レシピを連載しています。
オススメ度★★


『ご馳走さま』(著:馬場民雄 掲載:コミックアニマル 単行本:全1巻)
現在「虹色ラーメン」を連載中の作者が青年誌で描いた料理漫画。
あわよくば連載を…との目論見があったんだろうなと思わせる作品(短期集中連載2本が収録されているのですが、後々連載になっても使える設定が見られます)。
正直「虹色ラーメン」の方が面白いです。
オススメ度★★


『蛍のレシピ』(著:市川智茂 掲載:アクションピザッツ 単行本:全1巻)
高級料亭の一人息子が母親に反発し単身フランスに渡り、シェフとして認められて帰国。
全国を放浪しながら料理に込められた思いを再現する。
どうも何処かで読んだようなエピソードのつぎはぎというか…。まあ、新鮮味はまったく無いです。
絵はかなり好みなのですが。
オススメ度★★


『海猫亭にようこそ』(著:村尾忠義 掲載:週刊漫画サンデー 単行本:全9巻)
海辺に立つレストラン、海猫亭を舞台にじた物語。
場所柄か、海産物、特に洋食が多いのが特徴ですが、この漫画の最大の特徴はなんといっても絵が下手なことです。
料理の絵が、では無く人物から背景から全部下手。しかも味がある下手さではなく本当に下手です。
ストーリーも並なので、この作品がコミックス9巻まで続いたことがちょっと自分には信じられません。
オススメ度★★(星一つじゃないのは9巻まで続いたことに敬意を表して)


『ラーメン狩り』(著:鬼窪浩久 掲載:週刊漫画サンデー 単行本:全1巻)
不味いラーメンを食べると左眼から涙を流す特異体質の男 黒沼凌が主人公。
現在成年コミックや限りなく成年コミックに近い青年コミックを描いている作者の絵なので、料理漫画としてはかなり違和感があります。
またストーリーやラーメンは普通ですが、演出がかなり異質です。
評価が別れる作品といえるでしょう。
オススメ度★★


『ちゃんこ包丁十番勝負』(著:ビック錠 掲載:別冊漫画ゴラク 単行本:全2巻)
相撲は弱いがちゃんこの腕はピカイチの主人公が部屋の一人娘を嫁にもらう条件として親方が出した、様々なジャンルの料理名人十人に勝つという課題をクリアーする過程を描く。
かなり無茶な設定の漫画ですがパワーはあります。
無駄な引き伸ばしがない分「一本包丁満太郎」よりオススメ。
ただし、この作品コミックス2巻では未完なのです。
はたして最終回は描かれたのでしょうか?
オススメ度★★★


『おれはシェフ』(著:神保あつし 掲載:週刊漫画ゴラク 単行本:全8巻)
今のところこれのみの、料理を題材にした四コマギャグ漫画。
雑誌に載っていれば息抜き的に読むのに丁度良いのですが、コミックスでまとめて読むという気にはなれません。
オススメ度★★


『バンザイお料理パパ』(著:山田サンペイ 掲載:まんがタイム 単行本:全5巻)
『ボクのひとつまみ』(著:長岡ひろし 掲載:リイドコミック 単行本:全1巻)

この2作はもうはっきり言ってしまいますが「クッキングパパ」の亜流です。
作者はそこそこキャリアがある方々なので読めなくは無いですが。
オススメ度★


『キッチンファイター』(著:土屋友郎 掲載:アクションピザッツ 単行本:全1巻)
プロレスラーの奥さんにライターの旦那が色々目的に添った料理(スタミナをつけるとか、疲労回復とか)を作ってやるという、これまた「クッキングパパ」の亜流。
絵が結構好みだったので表紙買いしたのですが外れでした。
オススメ度★


『喰いタン!』(著:寺沢大介 掲載:コミックイブニング 単行本:1巻 以下続巻)
食べ物が関わった事件では抜群の推理と知識を見せる探偵 高野聖也が主人公。
1話完結で、食べ物や食材の変わった特徴や効能、歴史などを上手く事件に関連付けている。
これまで掲載誌が隔月刊だったのでネタを吟味できたが、つい最近一気に月2回刊行となったので、どれだけネタが持続するかが今後の鍵。連続物にしたら面白さは半減するでしょう。
まず間違い無く。1巻はオススメ度★★★★



『口福の人』(著:あおきてつお 掲載:オールマン 単行本:全3巻)
掲示板でご教授いただいたので早速見つけて読んで見ました(ヒト秋さん、ありがとうございました)。
農水省の役人である美津川愛が「日本の食文化遺産」として21世紀(20世紀の作品なモノで)に残すべき、人にあまり知られていない素晴らしい食材や料理、またそういったものに関わる人を紹介するという作品。
掲載誌のカラーがそうさせるのか、かなり落ち着いた雰囲気の作品です。
料理そのものは比較的簡単なものが多く、食材に重点をおいています。
日本限定なのでその気になれば食える料理が多いのがポイントでしょう。ただ、「美味しんぼのいいとこ取り」というイメージがあるのは否定できません。
オススメ度★★★



以下の作品は掲載誌等データに不明な点があります。皆様の情報をお待ちいたします。

『味なおふたり』(著:藤みき生 掲載:まんがタイム 単行本:全?巻)
寿司屋を舞台にしたほのぼのギャグ調ウンチク漫画。
頁が短いため読みやすく、また豆知識的にも役に立ちます。
ただし、ほのぼのギャグに耐えられる方でないと読めません。かなりベッタベタです。
本作の単行本はA5版ですが、続編にB6版にした『新 味なおふたり』(新がついただけで内容には殆ど変化なし)
見習だった主人公が独立し、店を構えた『美味しいふたり』(掲載誌不明、出版元:コズミックインターナショナル)があります。
オススメ度★★


『味ラクルボーイ』(著:小島利明 掲載:不明 単行本:全4巻)
出版元は徳間書店なのですが、掲載誌が不明です。
主人公が料理の専門学校に入学するところから物語が始まります。
コミックス前半2巻はこの専門学校内での勝負がメイン。
料理勝負モノとしてはかなりミニマムですね。後半2巻は学校の代表として大会に参加したり、プロのコックと戦ったりしますが、前半と後半で主人公の頭身が全然違うのが特徴。
物理的に成長したということでしょうか。あと、絵がかなり下手です。
オススメ度★





続いてちょっと従来の料理漫画のカテゴリーとは微妙に違う作品をご紹介しましょう。


『道連れ弁当』(著:ありま猛 掲載:リイドコミック 単行本:全14巻)
雑誌の編集者2人組が主人公で、全国を旅しながら各駅の駅弁と各地の名所を紹介する実用漫画。
仕事柄、鉄道を使用しての地方出張が多いため個人的に重宝しています。
情報が古くなってしまっているためオススメ度★★





『島耕作の優雅な一日』(著:弘兼憲史 掲載:コミックモーニングパーティ増刊 単行本:全1巻)
島耕作が作者の弘兼憲史と共に映画を見に行き、その後美味いものを食いに行くという形式で、映画と店、料理の紹介を行う。
もともと弘兼憲史の漫画というのは情報量が多いが、これはまさしく情報発信が目的の漫画なので好きな人にはたまらない作品になっています。
これも情報が古くなってしまっていますが(店自体がなくなってしまっていたりする)、映画に関しては十分ビデオ鑑賞の際の参考になるので
オススメ度★★★


『酒の細道』(著:ラズウェル細木 掲載:リイドコミック 単行本:11巻 以下続巻)
この漫画の主はタイトルでも解ると思いますが料理ではなく酒です。
つまり、酒に合うつまみとしての料理、または様々な料理に合う酒の紹介がメインです。
そのため料理がまったく出てこない話も多々あるため「料理漫画とはちょっと違うかなあ」と思い、初稿では入れなかったのですが、管理人からのリクエストもあり、追加しました。現在も連載中。
オススメ度★★★(ただし、酒が飲める人に限る)


『ホロ酔い酒房』(著:長尾朋寿 掲載:週刊漫画サンデー 単行本:1巻 以下続巻)
この漫画も「酒の細道」同様酒がメインです。
正直漫画としては「酒の細道」の方が面白いですが、実在する店を物語内に出し、その店のデータが巻末に載っているのはポイント高いです。現在も連載中。
オススメ度★★★(ただし、酒が飲める人に限る)


『築地魚河岸三代目』(著:はしもとみつお 掲載:ビックコミック 単行本:5巻 以下続巻)
この漫画は築地で魚河岸を営む新米若旦那の物語で、魚の目利きの仕方や料理法、また、スーパーに惣菜として下ろす際の工夫などちょっと変わった視点の料理が結構出てきます。
料理が出てこない話も多いためここに入れました。現在も連載中。
オススメ度★★


『孤独のグルメ』(著:谷口ジロー 掲載:月刊PANJA(扶桑社)平成6年8月号〜平成8年4月号まで漸次連載
 単行本:全1巻【文庫】)
発行元は扶桑社ですが、掲載誌が不明です。
この漫画はこの「微妙にカテゴリーが違う作品」の中でも特に異色です。
というのも、特に美味い店を紹介するわけでも、料理のレシピを紹介するわけでも、料理の豆知識を紹介するわけでもなく、ひたすら主人公が料理を食うだけの漫画だからです。
しかし、これはある意味コロンブスの卵というか、誰でも日常経験する「初めて入った店で頼んだものが予想より美味かった」とか「良く行く店でたまたま頼んだことが無かった料理を頼んでみたらこれが美味かった」というような個人的にとても気分がいい瞬間を切り取っているのです。
したがって実に共鳴できるというか、味があるというか、何度も読み直してしまう漫画です。
この主人公がよく心中で言っている「うん、美味いじゃないか」って言葉、実際自分もよく言います。
ていうか大概の人が言ってるとおもうのですが。
オススメ度★★★★


『食蔵』(著:ラズウェル細木 掲載:増刊漫画ゴラク 単行本:1巻 以下続巻)
ラズウェル細木版セイシュンの食卓。酒のつまみが多いです。
オススメ度は実用性を考慮して ★★



ところで、「美味しんぼ」の罪悪の一つに「料理人はただ美味い物を作るだけではなく、意味や主張が無くてはダメだ」という風潮を作ってしまったことがあると自分は思います。
当時は「料理には美味いかまずいかの2つしかない」という意見しかなかったので、この考えは非常に新鮮だったのですが、毎回毎回「現状の○○はダメだ」と意見されているような物ですから、次第に鬱陶しくなるのはあたりまえです。
更には、この話を進めると合成食品=悪、大量生産品=悪と当然のようになっていきます。
最近ではもちろん全てがそうでもないという意見をもった作品も出てきましたが。
ですが、この方式は勝負の判定で主人公側を勝たせる際の最も使いやすい、便利な理由にもなるので未だにこのパターンは生き残っているのです。
今回紹介した中でも「美味しんぼ」以降に掲載された作品ではっきりと違う方向性を打ち出していたのは「私立味狩り学園」と「鉄鍋のジャン」ぐらいではないでしょうか。

なぜ、このような話をしたかというと、普段は料理をメインにしていない連作作品の中には、この定義に従う必要が無い為、型破りで面白い作品がいくつか存在するためです。
以下、そういった作品をご紹介しましょう。



『黄昏流星群』4巻 星のレストラン 
(著:弘兼憲史 掲載:ビックコミックオリジナル)
 

「黄昏流星群」は中年以降の男女の恋愛を描いた1エピソード2〜5話程度で構成される連作で、この「星のレストラン」はその中の1本です。
短いのでぜひ読んでみてください。
この作品でとにかく感心するのは著者の表現力の豊かさです。
ですが、これは自分の頭だけでは考え出せないでしょう。おそらく、文責等で事前に勉強して、実物の料理を食べに行き、知識と自分の感想を合致させた上で、シェフに取材を行い、質疑応答を繰り返す。
こういった手順を踏まない限り、この漫画は描けないと思います。
この漫画の情報に比べるとこれ以外の料理漫画の情報など、雑誌の一行知識程度にしか思えません。
経験していないことでも描けるのがフィクションのいいところですが、経験していないとでてこない表現というのも存在することを世のクリエイターは知っておくべきでしょう。
オススメ度★★★★★★

すいません、5点満点と言っておきながら6点です。それぐらいこの作品は別格なのです。

チェキ、チェキ、チェキーッ!
チェキッたらチェキなのよ、兄ちゃま!ムキーッ(発狂)
野郎ども、星のレストランを括目してみやがれッ!
ご都合主義?ノンノンノン。新鮮な素材を用いて古典料理の手法を一から再構成する、それはまさしく、この漫画そのものなんだよッ。
料理マンガが好きだと自認するやつは、星のレストランを読んで泣きやがれ、うわーん!
(管理人注)






『ジョジョの奇妙な冒険』33巻 イタリヤ料理を食べに行こう 
(著:荒木飛呂彦 掲載:週刊少年ジャンプ) 
現在、同誌でジョジョは第6部を連載中ですが、その第4部の1エピソードです。


(「ジョジョの奇妙な冒険」ジャンプコミック33巻P.33より)
億泰のリアクションがよすぎです。

ミステリー仕立てのストーリー展開と料理を食べたときのリアクションが最高です。
オススメ度★★★★






以下は、料理、または食事のシーンが印象的だった作品です。

『ああ播磨灘』4巻(著:さだやす圭 掲載:コミックモーニング)
播磨灘が結納を済ませた後、料亭に行くのですが、その料亭の花板や女将さんの態度、また播磨灘の食いっぷりが実にいいのです。
また、この作品の全編を通して播磨灘が礼らしきものを言うのは食い終わった後の花板への「ごっつぁん」の一言だけというのが、いかに美味かったかを表しています。
この作品はここだけ読んでも良さがわからないので全編を通して読んでください。
オススメ度★★★



『ダメおやじ』(著:古谷三敏 掲載:週刊少年サンデー)
この作品はいくつかとびとびに料理ネタが入っているので、コミックスの巻数は特定はしません。
手作りで豆腐を作ったり、自家製の燻製を作ったり、マンションのベランダで椎茸を栽培したり(このエピソードでは結局椎茸は生えなかったのですが、取れたときの料理のレシピを大和じいさんが語るシーンが非常に美味そう)。
で、その中で自分のお気に入りがコミックス5巻で大和じいさんが作っていたパウンドケーキです。
材料は次のとおり。3日間歩いてやっと見つけた黒イチゴ。500キロ先まで仕入れに行った大粒のさくらんぼ、レーズン、ナッツ。
味については大和じいさん曰く、「もしキチンと焼き上げたものを食べていたら、君は一生この味を忘れられなかっただろう。」
料理の話だけでなく全編を通して面白いです。
オススメ度★★★★




『エルフを狩るモノたち』(著:矢上裕 掲載:電撃コミックガオ!)
この物語は、ある魔導師の召喚魔法により剣と魔法の世界につれてこられた3人組が元の世界に戻るため、召喚のショックによりばらばらになってしまった魔法の欠片を探して旅をするというファンタジーコメディーです。
主人公3人組の1人、淳平は格闘技の達人で大好物はカレー。この2つは作者もかなりこだわりがあると見えて、この2つがかかわったときのネタはやたらとマニアックです。で、カレーについてですが、全編中何度かカレーのネタが出てきます。
しかし、コメディーなのでオチを言ってしまうと面白さが半減してしまうのでここでは触れません。
自分で確かめてください。結構笑わせてもらいました。
オススメ度★★★




『水に犬』(著:村上もとか 掲載:コミックモーニング)
タイの警官が主人公で、特に物語りの流れには関係なくても食事のシーンが入っています。
この食事シーンなのですが、タイの茹だるような暑さの中、屋台の軒先で大汗かきながら辛い料理を食うシーンがなんとも美味そうなのです。
村上もとかはかなりのベテランですが、これまで食事のシーンというのをあまり描いていないので、こんなにも美味そうに食事シーンを描く人だとは思いませんでした。
オススメ度★★★★





さて、ここまで料理漫画を取り上げてきましたが、一番美味そうな料理を描く漫画家は誰でしょうか。
例えば自分は包丁人味平のころのビック錠だと思うのですが、これは自分でもインプリンティングによるものだということは否定できません。
管理人は以前ジョジョの奇妙な冒険の「トニオの店」に行ってみてえといっていましたが、自分はこの話、面白いけれど絵自体は美味そうには見えないのです。
もちろん味や食材への好みもあるでしょうし、一概にはこれときめられないと思います。
しかし、料理漫画なのに一番不味そうな料理の絵を描く漫画家なら断定できます。それはコミックス10巻以降の花咲トオルです。まず、この人の料理の絵、1つだけ丁寧に描いて後はそのコピーです。
しかも、テーブルの上に乗っている場合などトーンを張ったあとから縮小コピーするので、ドットが荒くて美味そうとか不味そうとか以前の代物です。
まったく、原作者が原作者なら漫画家も漫画家というか…。


気を取り直して、最後に美味そうな料理ではなく、美味い物を食ったときの表情が一番上手い漫画家をご紹介しましょう。
それはずばり、藤子不二雄です。A先生もF先生もご両人共です。
では、まずA先生のベスト・オブ・美味そうな表情をご紹介しましょう。
それは双葉社版「新・怪物くん」1巻のこの話です。


(「新 怪物くん」パワァコミックス1巻P.58より)


どうです、この表情。ちなみにこの話はてんとう虫コミックスにも収録されているのですが、なぜか、怪子ちゃんがドラキュラに描き直してあり、約10%(当社比)美味そう度が落ちています。
A先生はこの他にも「オヤジ坊太郎」や「まんが道」等で食べ物へのこだわりが垣間見えます。

かたや、F先生は、あまりにも有名な「ドラえもん」の「アジの素の素」(ジャイアンシチューの話)は言うに及びませんが、個人的に挙げたいのは「新オバケのQ太郎」のこのシーンです。


(「新オバケのQ太郎」てんとう虫コミックス2巻P.174より)
Qちゃんは、かわいいなあ・・。

「満足」という言葉以外にこの表情につけられる言葉があるでしょうか。
さて、F先生にもう一つ食に関して特徴的なことがあります。それはヒロインが料理オンチであり(ドラえもんのしずちゃんを除く)、不味いものを食べたときの表情が日本一上手いのです。
先にあげた「アジの素の素」もそうですが、今回ご紹介したいのは「エスパー魔美」です。
ちょっと趣旨とは違ってしまいますが、友人から魔美の料理について聞く際の高畑君の表情が最高です。


(「エスパー魔美」マンガくんコミックス2巻P.184より)
立松一平の料理?

完全にホラーの手法ですね、これは。


さて、ここまで料理マンガについて語ってきましたが、タイトル紹介のみに留まった作品についてなどまだまだ、完璧とは言い難い出来です。また、これ以外にも読んだ記憶はあるのですが、タイトルすら思い出せない作品などもあります。例によってご指摘、ご感想、また情報等ご連絡いただけましたら幸いです。





おまけ  料理アニメ総ざらい

『ミスター味っ子』
史上初の料理アニメ。
アニメならではの料理を食べた際のリアクションのオーバーアクションが話題を読びました。
特に中盤の悪乗りとも言える作画の力の入り方、透過光の多用、声優陣の力演は必見といえます。
それだけに最終2クール(放映延長分)の盛り下がりは残念です。

アニメの味ッ子が面白いだと?
そんなことは・・・、
当たり前ッ!トーゼンッ!ジョーシキ、ジョーシキ! だぜッ!
落ちていく・・・。どこまでも、ど〜こまでも落ちていく〜、アニメですよ。
この傑作をまだ観てない輩は今すぐビデオ屋へ走れ!
観ると、頭が悪くなることうけあいだ。
ボクにとっての心のアニメ。
味ッ子の為に、ボクは青春を棒にふった・・・。
ああッ!やっぱり観るの止めといたほうがいいゾ!


(管理人注)




『OH!MY コンブ』
秋元康プロデュースによるメディアミックスの成果。
しかし、大ヒットには至りませんでした。
個人的には秋元康作詞による主題歌が好みです(男女デュエットのド演歌を子供に歌わせるという悪趣味さ)。


『美味しんぼ』
原作はボロクソに言っている自分ですが、このアニメ版はそれほど嫌いではありません。
想像ですが、スタッフに初期の美味しんぼのファンがいたのではないでしょうか。
くだらないギャグやベタなネタを極力廃し、山岡の声優に井上和彦をあてたのは大正解。


『クッキングパパ』
製作がエイケンですから外しようがないというか、もう30年間ノーボギーといった感じのガッチガチの出来です。
ところで味っ子の陽一くん、コンブくん、本作の荒岩まことくんと、子供のレギュラーがいない美味しんぼを除くと全ての作品の主役クラスに高山みなみが声をあてているのですが、これは偶然?


『格闘料理伝説ビストロレシピ』
衛星放送のため未見。このあいだレンタルビデオ屋に入っていたので今度見てみます。





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