爆竜戦隊アバレンジャー ヤツデンワニスペシャル
各エピソードの紹介が中断してしまいましたので、書けなかった部分を大好きなヤツデンワニ中心に紹介したいと思います。
アバレキラーは戦隊モノのキャラとしてはエピソード紹介でも書いたとおりかなり珍しいキャラでしたが(本当の意味で味方になったのが最終回4話前、最終回前に死亡等)、このヤツデンワニも負けず劣らず珍しいキャラなのですよ、実は。
その1 ヤツデンワニの歴史
ヤツデンワニの初登場は第18話「だれだ?アバレキラーだ!」で、番組冒頭出てきたと思ったらアバレキラーに瞬殺されました。
ワニキャラって奴のはしりは山上たつひこの「柔道してっ!」になるのかねえ。べつに浦沢よしおはそのへん意識したわけでもなんでもないんでしょうけど。もっと前にヒナ型があったのかなあ。
この漫画の後半は柔道モノから異次元へ逸脱して猫とワニとアルマジロが織り成すワケわかんない物語へ進んだのですが、ワケわからん面白さがあって、実に実にすばらしいモノだったのです。
その後第21話「アバレ恋、キロキロ」で復活、仲代のメイドをやらされていたという事実が発覚します。この21話ではらんるに惚れてしまい、そのストーカー的性格と恐るべき歌唱力を披露。
結局この話でもアバレンジャーと対決するもののアバレキラーの乱入により決着はつかず、その後も仲代のメイドを続けることになります。
第28話「花嫁はアバレチャン」でリジェがアナザーアース(地球)に来るようになってからは更にひどい扱いを受けるようになり、第30話「最凶!アバレヴォリアン結成」ではあろうことかリジェと仲代が侵略の園に行ってしまったため、たった一人、仲代の別荘で留守番する羽目に。
そんな彼がやっと安住の地を見つけるのは第37話「快感アバレクイーン」で成長したリジェエルのいじめに耐えかねて恐竜やに逃げ込んでからでした。これ以降は愛しいらんるの側にいられるだけでなく、3食昼寝付き。
ところが、第44話「サラリーマンはアバレ仕掛けの夢を見るか?」では突然トリノイドとしての使命を思い出したのか、凌駕達を夢の中に引きずり込み、自分達がアバレンジャーであると気付かせないまま倒そうとするが、結局最後はスーパーダイノダイナマイトをくらい、哀れ一巻の終わり…と思いきや、これは実は大晦日、凌駕達が出かけている隙に一升瓶をかっくらったヤツデンワニが見た夢だったという禁断の夢オチ。
また、第48話「ファイナルアバレゲーム」ではデズモゾーリャの寄り代となることを拒み赤ん坊になってしまったリジェエルを見て「まー、ふっくらしていて美味しそうだベル」といいつつ、大量のよだれを流すというギャグぽく表現されてはいるものの結構シャレにならないシーンがあったり、また同話ではデズモゾーリャの復活に伴い、その波動を受けて本来のギガノイドとしての凶暴性が出てしまいそうになり、舞と笑里に「早くワニから離れるベル」とすっかり恐竜や(というか人間世界)に馴染んでおり、それを壊したくないという思いを見せるシーンがありました。
そして最終話「アバレた数だけ」では、アナザーアースに帰っていくアスカ、マホロ、ミコト(赤ん坊になったリジェエルのこと)、爆竜たちを見送りながら、竜之介さんに「お前さんは行かないのかい?」と聞かれ、照れながら「ワニはこの世界が好きだベル」と答え、その後も恐竜やに住み込んで働いているという驚きの展開を見せました(常連の横田さんとのコンビがいい味出してます)。
更にエピローグでは幸人と笑里、凌駕と舞というツーショットに続いてらんるとヤツデンワニのツーショット、一瞬嫌な顔をするらんるですが、次のシーンでは「仕方ないな」という感じで鍋を取り皿にとってヤツデンワニに食べさせてあげるという大サービス付き。良かったねえ、幸せになれて。
その2 ヤツデンワニは何が珍しいか
さて、ヤツデンワニのどこが珍しいかといいますと、"敵側から寝返った造形キャラで最終回まで生き残った"という点です。
これまでの特撮番組で敵側から正義側に寝返ったキャラというのを思いつくままにあげてみましょう。
まず、最初に思いつくのが「仮面ライダーアマゾン」のモグラ獣人。
ギャグメーカーであり、片言の日本語しか喋れないアマゾン(山本大介)よりある意味視聴者にとって身近に感じられたのだはないでしょうか。最後はキノコ獣人の毒カビにより死亡します。
続いて同じライダーシリーズでは「仮面ライダーBLACK」のクジラ怪人。戦いを好まない温和な性格で、無理矢理ブラックと戦わされましたが、ブラックが見逃してやる形で海に帰してやりました。後にシャドームーンとの戦いで傷ついたブラックを助けましたが、その裏切りがばれ三神官により処刑されました。
戦隊モノでは「五星戦隊ダイレンジャー」の三バカ大将。暴魔一族の中でも落ちこぼれとしていじめられていた3人がチームを組んでダイレンジャーに挑み、何とあと一歩というところまで追い込みますが、敵幹部の策略により自爆させられてしまいます(のちに実は生きていたとわかるシーンがありますが画面には登場しません)。
その他では「超神ビビューン」のシンドとビリン。こいつらなど第1話からのレギュラーでしたが、最終話で敵首領に殺されてしまいます。
ギャグメーカータイプとしてはこれぐらいでしょうか。では次に主人公のライバル的存在だったキャラを紹介しましょう。
ライバルといえばまず「人造人間キカイダー」のハカイダー。自分の獲物であるキカイダーを破壊され、半狂乱になってギル教授に反抗しますが、白骨ムササビによって返り討ちにあいます。
「風雲ライオン丸」のタイガージョー。ライオン丸のライバルとして、幾度も戦いを繰り広げてきましたが、敵首領であるゴースンに裏切られ、最終回でライオン丸と共に戦いを挑むが返り討ちにあいます。
「仮面ライダーV3」のライダーマン。反乱分子の汚名を着せられ、右手を解かされた恨みからヨロイ元帥を狙うが、やがてデストロンの本性に気付きV3と共闘。最終回でプロトンロケットを操り壮絶な最期を遂げます(実は生きていたことは周知の事実ですが)。
「大鉄人17」の18(ワンエイト)。服従装置を壊され、兄である17と共にブレインと戦いますが、ハーケンキラーのミサイルから兄を守るため盾となり死亡します。
第1話で主人公が悪の組織を裏切ったというパターンは例外とさせて貰いましょう。それでも「アクマイザー3」のイビルとガブラ、「仮面ライダーストロンガー」のタックルなどの例がありますが。
最終回まで生き残った例というと「キカイダー01」のビジンダーぐらいでしょうか。
このように造形キャラで主人公側に寝返ったキャラというのはほぼ例外なく不幸な最期を遂げているのですが、ヤツデンワニは最終回まで生き残ったうえにギャグメーカーでレギュラー、さらに寝返ったあとにも主役のエピソードがあるなど本当に稀なキャラです。
作品としては決して「傑作」というわけではありませんでしたが、アバレキラー、トップゲイラー、ヤツデンワニという忘れがたいキャラを輩出したというだけで「爆竜戦隊アバレンジャー」は特撮史に残る作品だったと言っていいでしょう。
最後に。番組終了後に発売された『爆竜戦隊アバレンジャーvsハリケンジャー』では残念ながら殆ど出番がありませんでしたが、『爆竜戦隊アバレンジャー PREMIUM DRAMA CD』では「ヤツデンワニのミッドナイトDJ」というコーナーを持ち大アバレしています。
ヤツデンワニファンは必聴ですよ。今後発売されるであろう『特捜戦隊デカレンジャーvsアバレンジャー』にも登場してくれるといいなあ。
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