劇場版「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」
平成18年9月公開 監督 小中和哉



公開当事劇場でも観ましたがその当事多忙でレビューできなかったため、
DVDの発売&購入にあわせレビューを作成しました。
なお、ネタばれありですので視聴前の方はご注意下さい。







今から約20年前、甦ったヤプール*1の怨念により最強の超獣Uキラーザウルスが出現。
ウルトラマン、セブン、新マン*2、Aの4人はUキラーザウルスが地球に到達する前に
これを迎撃するが、完全に倒すまでは至らなかった。
そこで4人はファイナルクロスシールドでヤプールの怨念ごと神戸港沖に封印する。
だが、ファイナルクロスシールドはウルトラマンたちのエネルギーを極度に消耗する
禁断の技だった。4人は変身能力を失い、人間として地球に住む道を選んだのだ。
そして時は流れた。


ウルトラマンメビウスことヒビノミライは不穏な雰囲気を感じ取り、一人神戸に出向いた。
ミライはそこでGUYS*3の科学者ジングウジアヤとその弟タカトに出会う。
アヤからタカトが3ヶ月前、東京で怪獣と遭遇し、その時愛犬のアルトを助けることが
できなかったことで深く傷ついていることを聞く。
ミライはタカトに話しかけるがタカトはうちとけようとしない。
その時空にゾフィーからのウルトラサインが輝いた。
「何者かが封印を破ろうとしている。」
そしてウルトラマンにしか見えないはずのウルトラサインを見つめる4人の男がいた。


その頃神戸上空に1機のUFOが近づいていた。
ザラブ星人*4、ガッツ星人*5、ナックル星人*6、テンペラー星人*7からなる
宇宙人連合のUFOだ。
彼らはまたしても地球を狙い、メビウスを倒すために現れたのだ。

その一番手テンペラー星人はメビウスを呼び寄せるため空を飛びながら神戸市街を
無差別攻撃する。メビウスはなんとかこれを退け、神戸空港に帰還する。
だが、タクトはメビウスの活躍を目の当たりにしても心を閉ざしたままだった。
そこに一人の男が現れた。

「あなたは」
「ウルトラマン。地球での名はハヤタだ。」

ウルトラマン、ウルトラセブン、新マン、Aの4人はそれぞれ人間としての生活をおくっていた*8
彼らはミライに対し、侵略者は思いもかけない策を使ってくる。
油断も過信もするなと忠告する。だが、その頃既に新たな魔の手がミライの背後に迫っていた。


ミライの要請を受け、一人神戸港沖の異常の研究を行うアヤ。そこにザラブ星人が現れた。
ザラブ星人はアヤに化け、ミライに毒入りのコーヒーを飲ませる*9
体が痺れ動けないミライを尻目にザラブ星人はメビウスに化け神戸の街を破壊する*10
メビウスの行為にショックを受ける神戸市民とタクト。
ミライは渾身の力を振り絞りメビウスに変身、ザラブ星人を倒す。
ところがこれもガッツ星人とナックル星人の策略だったのだ。

ザラブ星人との戦いでエネルギーの尽きたメビウスは十字架に磔にされる*11
それを見たハヤタたち4人はメビウスを救うために再びウルトラマンに変身することを決意する*12

ウルトラ4兄弟はガッツ星人とナックル星人を圧倒し、メビウス救出に成功…
したかに見えた瞬間、倒されたはずのガッツ星人とナックル星人が起き上がり、
逆にウルトラ4兄弟を磔にしてしまう。
宇宙人連合の真の目的、それはメビウスを囮にしてウルトラ4兄弟を変身させ、
Uキラーザウルスの封印を解くことだったのだ。
絶体絶命のメビウス。
その時空から2つの光が。光の正体はゾフィーとタロウだった。
二人はガッツ星人を倒し、ウルトラ4兄弟を十字架から解放する。
そして4兄弟とメビウスにエネルギーを与えるのだった。形勢は完全に逆転、
残るはナックル星人だけだ。
しかし、その時封印が解け、Uキラーザウルスが甦ってしまった。

Uキラーザウルスの背後に隠れ、勝ち誇るナックル星人。
しかし次の瞬間Uキラーザウルスの触手がナックル星人を貫く。
驚くナックル星人にUキラーザウルスとともに封印が解かれたヤプールが笑いかける。
自らの意思でUキラーザウルスの封印を解いたと宇宙人連合は思っていたが、
それはヤプールの洗脳によるものだった。
彼らもまた利用されただけだったのだ。

20年の間にエネルギーを蓄え、更に凶悪に成長したUキラーザウルスと
メビウス&ウルトラ兄弟の最終決戦が始まる。

Uキラーザウルスの触手を八つ裂き光輪、アイスラッガー、ウルトラブレスレット、
バーチカルギロチン等で次々を切り落とすウルトラ兄弟。
さすがのUキラーザウルスも弱り始め、メビウスが本体に攻撃をかけようとした瞬間、
Uキラーザウルスの額が開き、その中にはアヤの姿が*13
躊躇したところを狙われ触手に捕まるメビウス。
動けないメビウスに対し本体から強力なビームが放たれようとしたその時、
ウルトラ6兄弟は残った全てのエネルギーをメビウスに与える。
ウルトラ兄弟のエネルギーを受け、メビウスは新たな姿ウルトラマンインフィニティに変身する*14
インフィニティは触手を引き裂き、アヤを救出、そしてUキラーザウルスにとどめの一撃を放つ。
Uキラーザウルスは四散し、ヤプールもまた滅びた。
最後に自分は必ずいつか甦るとの言葉を残して。


戦いが終わり、帰っていく兄弟たち。ミライもまたGUYS基地に帰ろうとする。
そこにGUYSの制服を着たタクトとアヤが。
タクトは最後まであきらめずに勇気をもって強敵に打ち勝ったメビウス&ウルトラ兄弟を
見て恐怖を克服したのだ。
ミライはウルトラ兄弟の教えと地球人の勇気を胸にGUYS基地に向かうのだった。



*1…「ウルトラマンA」に登場した異次元人。悪意の塊のような存在で何度倒されても甦るがその正体は不明。過去ウルトラマンA本編で2度、ウルトラマンタロウで1度甦っている。
*2…現在正式名称は「ウルトラマンジャック」だが自分はそんなもの認めん!!
*3…現在ヒビノミライが所属する地球防衛隊。ところで今回購入したDVDには何故か劇場で本編の前に流された「メビナビ」(「ウルトラマンメビウス」本編のミニ情報コーナー)が収録されていない。GUYSのメンバー紹介を行っておきながら、映画本編では彼らは殆ど出番がないという、きついしゃれがとも、出番がない彼らのためのせめてもの親心ともとれる微妙な面白さがあったのだが。
*4…「ウルトラマン」第18話「遊星から来た兄弟」に登場。初登場時と同様、ニセウルトラマンに変身するという特技を見せる。
*5…「ウルトラセブン」第39・40話「セブン暗殺計画」に登場。着ぐるみを2体使用した分身の術は健在。今回はそれにCGを加えパワーアップした。
*6…「帰ってきたウルトラマン」第37話「ウルトラマン夕日に死す」、第38話「ウルトラの星光るとき」に登場。初登場時は等身大で坂田兄弟を殺害、郷に精神的ショックを与えた。だからこそ今回の映画でアヤを人質に取るシーンはナックル星人にやってほしかった。
*7…「ウルトラマンタロウ」第33話「ウルトラの国大爆発5秒前!」、第34話「ウルトラ6兄弟最後の日!」に登場。策略を使わない力押しタイプの宇宙人では最強かもしれない。「メビウス出てこい」と言いながら神戸市街を爆撃するシーンは初登場時のオマージュ。
*8…ハヤタたち4人の人間としての職業も彼らの本放送時の設定を踏襲していてうれしい。もともと科学特捜隊のメンバーで飛行機が好きなハヤタは空港の空港長。風来坊のモロボシダンはカウボーイ風の牧場主(飼っていたのは羊だが)。世界最速の車を作ることを夢見ていた郷秀樹はレーシングカートチームの監督(つなぎの胸にはMATマークの刺繍が…)。パン屋で修行していた北斗星司はフランス料理のシェフという具合に。
*9…誰もがこの時「一思いに殺してしまえばいいのに」と思ったろうが、実は宇宙人連合にはメビウスはウルトラ兄弟の目の前でピンチにしなくてはならないという条件があったのだ(このレビュー書いていて気がついた)。
*10…ニセメビウスの目つきが悪く、つま先が尖っているのはお約束。
*11…デザインは多少違うが、ガッツ星人がセブンを磔にしたのと同じ透明の十字架である。
*12…この変身シーンがオリジナルの変身シーンを現在の役者さんに合わせ、新規製作したCGで非常に燃えます。ハヤタがフラッシュビームを掲げると真っ赤なバックから徐々に大きくなるウルトラマン。ウルトラアイから頭頂部、口、胸と徐々にセブンに変わっていくダン。手と胸から十文字の光を放つ郷、そして眩いばかりの光の中から現れる新マン。北斗星司がウルトラリングを合わせると回転しながら巨大化するA。
*13…このシーンはこの映画最大の疑問点であり、欠点でしょう。ザラブ星人に連れ去られたはずのアヤがなぜ、ついさっき封印が解けたUキラーザウルスの額に埋め込まれているのか…。ちょっと納得がいかん。できれば前述のとおりアヤをさらうのはナックル星人にやらせて、Uキラーザウルス復活前に「アヤの命が惜しければ降伏しろ」とか言わせてほしかった。そしてそれを見た郷が坂田アキのことを思い出し唇をかむシーンとか(むむっ、自分で書いていて燃えるぞ、この展開)。
*14…このシーンもちょっとなあ。ウルトラマンだけでなく、仮面ライダー劇場版でもそうですがいい加減劇場作品では初公開の新フォームを出さなくてはならないという決まり事は何とかならないのでしょうか。大人の事情はわかりますが、ここはタイトルどおりウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟による合体光線で倒してほしかった。





というわけで、以上が「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」のあらすじです。

アヤとタクトの扱いがちょっと中途半端(特にアヤはこの映画のヒロインなのだから
もうちょっと出番を増やしてクローズアップしてほしかった)に感じられたとか、せっかく
黒部進氏をはじめとするウルトラマンの人間体のオリジナルの役者さんたちが出ている
のですからもう少しそちらに焦点を当てた演出が良かったのではないかとか、言いたい
ことはないではないですが、今まで観た劇場版ウルトラマンの中では文句なしに1番面白いし、
上記のことも見ている最中はさほど気になりません(それだけテンポがいい)。

また、最近のライダー&戦隊物の劇場版がイベント性が薄れているのに対し、
本作は往年の東映まんがまつりや後楽園遊園地(東京ドームスカイシアターではない)での
アトラクションショーを彷彿とさせてくれる点が非常に良いです。

それにしても、「ウルトラマンメビウス」は本編でも昭和ウルトラマンがらみの怪獣や
エピソードのときは本当に面白い。というか極力旧作のイメージや設定を壊さないよう
細心の注意を払っているところが好感が持てます(前作「ウルトラマンマックス」で
人気投票で第1位を獲得したゴモラを出しておきながら、内容はゴモラと関係ないというか
ゴモラでなくともストーリーが成り立つ話が放映されたときは、「円谷プロって「ウルトラマンタロウ」で
メフィラス星人を出して不評を買ったころからまったく進歩していないな」と思ったもんです)。

これはシリーズ構成及び脚本として今作から加わった赤星政尚氏の力によるところが
大きいのではないかと思います。氏はテレビ製作に係わる以前はウルトラマンやゴジラ、
アニメ作品等の雑学本を書いており昭和ウルトラマンシリーズへの拘りと愛着は尋常ではありません。
自分も何冊か持っていますが非常に面白くオススメです。

近日中に「ウルトラマンメビウス」本編第34話「故郷のない男」、第41話「思い出の先生」の
レビューも行いたいと思いますのでお待ち下さい。



戻る


[PR]当たる!無料占いで仕事鑑定:大人気!無料占い『スピリチュアルの館』